ロボアドバイザー分野では日本最大のウェルスナビを使って、最近、資産運用を始めました。
《参考記事》 ウェルスナビのロボアドバイザーで楽ちん資産運用-運用実績はまさかの赤字
個人的にやっと余裕資金が貯まってきたこともあったのですが、ネットでロボアドバイザー/ウェルスナビを検索すると、評判がとても良かったからです。
2016年、2017年と世界の株式市場が好調だったこともあり、ウェルスナビでの運用実績がとてもよかったこともあるのでしょう。
そのため、ブログ記事などをチェックすると、良い成績のものが目立ち、自然と評判が良くなっています。
ただ、実際に運用始めると、いきなりの大赤字(最大で10万円マイナス)になり、少しビビりました。
そこで、ロボアドバイザーはほんとうに評判通り優秀なのかと、そのメリット・デメリットについて検証してみます。
資産運用というと、色々と考慮する点があるのですが、まずは基本中の基本である「長期運用」「世界分散」という点について考えてみます。
長期運用は資産形成の基本である
ロボアドバイザーというか、資産運用をする場合にはどれでもそうなのですが、基本的に長期運用の方が収益は安定します。
これは、これまでの世界経済の歴史が証明しています。
世界規模で経済をみたとき、好景気、不景気の波は絶えずあったのですが、不景気の中でも特に世界恐慌と言われる規模のものも、たびたび訪れています。
たが、そのたびごとに世界経済は見事に回復して、その後に何倍にも経済が拡大してきたのです。
投資で損をする人は、この恐慌の時期にパニックになり、資産を売り払ってしまい、大損をしてきたのです。
そのため、資産運用は短期勝負ではなく、長期運用する方が安全だと言われ、長期間での平均収益で考えた方が良いのです。
平均化するということは、その分、当然、利益は小さくなるのですが、それでもこれが素人でも負けない資産運用の基本となるのです。
ウェルスナビの運用手数料は1%と低め
長期で運用する場合、その運用コストも気になります。運用コストが低いと、当然ですが、その分利益が高くなり、それを再投資に回せるのです。
長期間となると、例え1%の違いであってもそれが複利で効いてくるため、最終的な利益が大きく違ってくるのです。
運用コストがバカ高い投信であっても、それ以上の運用利益がでれば何も問題がないです。
ただ、長期での運用を考える場合、どうしても不況時のパフォーマンスダウンは避けて通れません。
最悪の場合、資産運用がマイナスなのに、その上バカ高い運用コストが取れらるということもよくあります。
その点、ウェルスナビの場合、年間の運用コストは1%とかなり低めです。
株式に連動するETFなどでは、安いものだと運用コストが0.1%台のものもありますが、為替手数料やリバランス時の売り買いを考えると、1%というのはそれほど高くはありません。
しかも、ロボアドバイザーでの分散投資を全自動でやってくれるのです。
ウェルスナビでは毎月の積立がオススメ
ロボアドバイザーでは毎月の積立金をすることが基本となっています。
これは、毎月一定の金額を投資に回すこと(ドルコスト平均法)で、長期での損失リスクを分散させるというのが、長期投資の基本戦略となります。
資産家ではない我々庶民は、コツコツと積立を行い、まとまった資金を早く形成することが勝ち組となる第一歩なのです。
若い人ほど投資期間が長くなるので、特に長期投資には向いているのです。
では、長期間というとどのぐらいのことかというと、最低でも5年以上、できれば10年から20年になります。
《ウェルスナビコラム》 世界とつながる「長期」「分散」投資
私の場合、既に40代後半ということもあり、あまり長期には積立できないですが、それでも10年、15年は考えていこうかと思っています。
また、ウェルスナビで定期積立をする場合、最低でも月1万円以上となるのですが、その分、手数料はかからないので、出来る額でコツコツ始めることをお勧めします。
投資は分散投資でリスク回避
もう一つ、長期運用で注意が必要なのは、あくまで世界規模で分散投資すべきという点です。
いくら、世界経済は世界恐慌クラスの不景気から回復してきたといっても、それはあくまで全世界平均で見た場合の話です。
個別の国々でみると、その浮き沈みはかなり激しいものがあります。
これは、大国と言われる国々であっても例外ではないのです。一つの国に資産を集中することのリスクを十分に考える必要があるのです。
たとえ、日本であっても、それは例外ではないのです。
日本円で資産を持っていることのリスク
特に日本人は日本円で資産を持っているリスクをあまり意識していません。
それは、戦後からの日本の経済復興の歴史が大きく影響しています。
日本では、戦後の焼野原から高度経済成長期を経て、どんどん経済が成長してきました。それは、世界経済の中での円の力がどんどんと大きくなってきた歴史なのです。
円の価値がどんどん上がってきたことで、経済的にも豊かになってきたのです。
このため、未だに日本では円を持っていることが絶体に正しい、みたいな風潮があります。
お年寄りだけでなく、多くの日本人は貯金が大好きであり、銀行に預けていれば安全だと思っています。
これはとても危険な考え方です。
なぜ、日本人がこんなにも貯金するかというと、それは将来に対する大きな不安感があるからですが、その貯金している円の価値がどんどん下がってきていることには全く無頓着なのです。
日本は既に没落期にあることを認識すべき
今、日本は緩やかな没落期に入っていることをもっと認識すべきなのです。
一般の人々はあまり意識していないのですが、この20年間、先進国でこれだけ成長率が悪かった国は他にはありませんでした。
「失われた20年」というやつです。
日本がモタモタしているその間にも、色んな国々が大きく成長してきたのです。中国などはその最たるものです。
経済の成長率が悪いということは、世界規模でみると、それだけ日本の価値が下がってきていることを意味します。
そして、今後も、日本の将来の見通しはとても暗いです。それは、今後20年で日本では人口が激減し、今以上の超高齢化社会がやってくるからです。
人口が激減するということは、それだけ消費者購買が減るということです。また、日本の価値を高めてくれる労働力がどんどん減っていくのです。
この現象は既に始まっており、色々なところで影響が出始めています。
一例をあげると、若者人口が激減したことにより、安い労働力であるアルバイトが集まらず、お店は繁盛しているのに潰れるという異様な現象が起こり始めています。
このような大変な日本の危機に対して、今までの日本政治のダメさ加減をみても、とてもうまく対処できるとは到底思えないのです。
もし、政治でなんとかできるなら、そもそも、こんなにも状況が悪化するまで放置するはずがありません。
日本円の価値はこれからどんどん下がっていく
こんな背景から、普通に考えて、今のまま何もしないでいると、世界的にみて日本の価値は下がる一方なのです。
日本の価値が下がるということは、言い換えれば、円の価値が下がることと同じです。
今まで、100円で輸入できていたものが、200円を出さないと買えなくなってくるのです。
そんな状況で、日本円でしか資産をもっていないことがどれだけリスキーなことなのか、よく考えてみて下さい。
長期投資を考えるとき、世界規模で分散するというのはとても理にかなった手法なのです。
長期投資のデメリットとは
長期投資に安定した資産運用という大きなメリットがあるのですが、デメリットもあります。
それは、一発逆転を狙えるほどの利益率が出ないという点です。
元々、100万円しか資産がない人が仮に長期投資で2倍になったとしても、所詮200万円にしかなりません。20年でたった100万円しか増えないのです。
この程度の儲けでは、将来の生活を豊かにできるとは言えないレベルです。
そう、長期投資のメリットを最大限に享受するには、それなりの資産がないとダメなのです。
もし仮に、1億円の資産があった場合、長期運用で年間8%の利益率が出るとすると、年間800万円の収入があることになります。
贅沢をしなければ、十分に食っていけるだけのお金です。
みな、この境地に早くたどり着きたいのですが、これが中々できないのです。
そのため、長期投資では積立による資産形成がとても大切になってくるのです。
まとめ
今回は、「長期投資」「世界分散」のメリットについて詳しく書いてみました。
我々、投資の素人が資産投資で勝ち残るには、長期投資という方法が一番確実です。
また、長期投資では、世界分散することも基本となるのですが、その点でもロボアドバイザーによる完全自動運用は運用コストも安く、とても便利です。
特に、資産運用についてはよく分からないという人にこそ、ロボアドバイザーによる資産運用はオススメなのです。
今、余裕資金を銀行に預けているという人は、一度、検討してみて下さい。この超低金利時代、銀行に預けていても資産価値が下がっていくだけです。